ケースメソッドの本質的な教育効果は何であるか、評価をいかにするかについて、いまだ十分な科学研究のメスが入っていない。これはハーバードでも同様である。 教育学の研究の中には成人の成長について、学習の観点から研究が進んでいると聞いているが、たとえばビジネススクールで学ぶ成人(つまり経営実務者)という範囲に限定した場合、どのようになるのか。 現在きわめて多様な実務者教育の分野(企業経営、技術マネジメント、農業経営、社会福祉、老人福祉、医療、看護、税務、さまざまなNPO/NGOなどなど)でケースメソッドによる研修がもとめられ、行われるようになっている。これらの領域はすべて専門的スキルと知識が求められ、同時かそれ以上に、人々の関わりの中で職務が遂行される特徴が非常に強い。 ケースメソッドを教える我々は、その本質的教育効果と評価測定についてまだ十分な科学知識を持ち合わせていない。前回は組織の研究者である私自身の感触を述べてはいるが、十分な研究視点となるかどうか確たる自信はない。ぜひ教育学の研究者に活動をお願いしたい。
No.10 「教育学研究者へのお願い」
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