No.30 「劇中劇中劇のケース」

KBSの在学生に提供していたケースメソッド教授法科目について一般の方が受講できるよう「ケースメソッド教授法セミナー」として開講している。そのアドバンス・コースで、私が私の経験を題材にしたケースを作り、私がディスカッションリードする授業を行うことになった。ケースの作者自身がそのケースの授業をディスカッションリードすることはめずらしくないが、ケースの作者が自身の経験を題材にケース作成して、作者自身が教室で授業するのは、たぶんとてもめずらしい。

タイトルは「教室を白熱させるために教師にできること」。その冒頭は次のような記述になっている。
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 2010年10月半ばのある日のこと、慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授 梶山暁夫は、パソコンに次のメールが届いているのを見つけた。このメールは梶山に大きな判断を迫っていた。
 慶應義塾大学大学院経営管理研究科
 教授 梶山 暁夫 様
  突然のメールで失礼いたします。
  私は、NHKでテレビ番組を制作しております野田と申します。
  テレビの取材の相談があり、メール差し上げました。
  この度、NHKの教育で以前放送しておりましたハーバード大学
  サンデル教授の「白熱教室」という番組を日本版で放送することとなりました。
  そこで、リサーチを進めたところ「ケースメソッド」というキーワードを見つけ、
  梶山先生のHPにたどり着きました。
  急なお話で大変恐縮ですが、取材のご相談をさせて頂きたく
  企画書をまとめましたのでご高覧頂ければ幸いです。
  それでは、またこちらからメール差し上げますので、
  何卒よろしくお願い申し上げます。
                          ディレクター 野田 正史
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 上に紹介した冒頭部分はAケースである。それにつづいてB、C、D、Eケースと続く連作ケースである。